『救国のラブソング』

以前、知識人が「美味しんぼ」に対して、マンガだからどうとか、サブカルチャーだからどうとか、意見しながらも若干軽く扱っているような表現で書いていたのを幾つか目にした。知識人の傲慢さが見えた。

2011年1月25日号のビッグコミックに掲載された、三田紀房『救国のラブソング』を、国立国会図書館にて資料として届けていただき、一度目を通した。電話でスタッフの女性の方だったが、親切丁寧にしていただき、「お申込みの論文はP.45~84に収録されていました」と説明を添えてくださっていた。

明日中には支払おうと思うが、国会図書館のサービス代金としては
1000円弱になるんじゃないかと思う。各地送料が変化するかもわからないから一律では無いかも知れないしわからない。1000万円にはならないが、1000兆円の価値はある漫画だと思うが。

こうした、図書館の人がマンガを論文と書いてくださっているのを目にして、誰だったか忘れたし実名を書くことでも無いが、知識人がマンガだからなんだかんだ書いていたことに怒りのような感覚を覚えたので、導入にそういうことを書き添える。

本題は、この『救国のラブソング』という作品が、お見合い結婚が大きく減少したことによって、少子化になっていることをはっきりと指摘している点に価値をみるので、この作品はもっと再発掘されて日本国民に取り上げられるべきだと考えるし、再発掘が出来て、大きく認知させることのできる日本国民を探すことにある。再認識させることが出来るならば外国の人でも構わない。当然である。

矢沢永吉がモデルで間違いないが、少子化の審議会で、ロック歌手の大沢
が委員20名の中にいて、セリフを幾つか取り上げて行こう。

「日本の人口減少の最大の要因は、若いヤツらが結婚しないってことでしょ」

「国は若いヤツらにどんどん結婚して欲しい。」

「ところが、絶対そんなことにはならない。だって、今の若いヤツら恋愛しないもん」

「そういうこと言うと、今の若いヤツらは意気地が無いとか批判するけど、それは、全く見当違いなんだよ。そこの東大の先生さ、あんた恋愛結婚?」

「い、いや、お見合いだが」

「だろ?つまり、昔は、みんなお見合いで結婚していたんだよ」

「この国の未婚率が高いのは、若いヤツらが軟弱になったからじゃないんだよ。元々日本人は、恋愛して結婚するのが苦手なんだよ」

「では、どうしろと?」

「簡単な話、見合いさせりゃいいんだよ」

「しかし、お見合いの機会作りは各自治体でもいろいろ試しています」

「そんな、男女を会場に集めて、後は本人同士なんてダメ。それでカップルなんてできっこない。もっと強制的にくっつく仕掛けにしないと、
(略)それぐらい思い切ったことしないと結婚なんかしない」


ここで大沢は、(略)の部分を、男女20組を無人島に放り込んで、1週間サバイバル生活をさせるという案を出し、実行になるのだが、

私の場合は、お見合い結婚としての仲人さんが、1対1を、がっちりと
フォローの度合いを強めることによって、改善に向かうと考えているのだが、この『救国のラブソング』はその後も、現代女性の自由な選択があまりに高望みで何様になっているのかよと言うような面までうまく描き出している。

この資料は、最高の、結婚難問題の論文になっている。

演劇や映画でドラマ化されたり、次のステップに光を当てる動きをどうしたら出せるのか。まずは情報発信である。